
ドジャースの試合を見ていると、大谷翔平選手が打席に入るときに流れる登場曲、
「Feeling Good(フィーリング・グッド)」。
なんとも気分の上がる曲ですよね。
あのカッコいい曲、いったい誰の歌なんだろう?と気になっている方も多いはず。
わが家では、息子がドジャースに夢中になったことをきっかけにAmazonプライムで中継を見るようになり、毎日のようにテレビからこの曲が流れるようになりました。
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実のところ、2026年シーズンの大谷選手の公式な登場曲は「The Show Goes On」とされています。
ですが、実際にレギュラーシーズンやポストシーズンの中継を見ていると、打席では「Feeling Good」が流れており、スタジアムの空気を最高潮に盛り上げてくれます。
そう、大谷選手が試合で愛用してきたこの登場曲は、カナダ出身の歌手マイケル・ブーブレ(Michael Bublé)のバージョンです。
試合中継などでこの曲が流れ、球場に大谷選手への歓声が沸き起こる――あの瞬間は、何度見てもテンションが上がります。
テレビから流れてきたこの曲をきっかけに、妻と息子とで鼻歌を歌っていたのですが……。
それを聞いた音楽好きの夫が、妙に熱く語り出す事態になりました。
大谷翔平の登場曲「Feeling Good」は誰の曲?マイケル・ブーブレ版とニーナ・シモン版を比較
マイケル・ブーブレ版(大谷選手の登場曲):
抜群のスタイリッシュさと華やかさ。
ブラスやストリングスがドーンと広がり、打席に向かう瞬間のワクワク感を高めてくれる「ハッピーな高揚感」が魅力。
ニーナ・シモン版(多くのカバーのベースとなった名演):
ミュージカル発祥の原曲を1965年に圧倒的な表現力でレコード化し、のちのアーティストたちに決定的な影響を与えた名演。
聴く者の心を揺さぶる「力強いエネルギーとドラマ」が詰まった歴史的名曲。
「同じ曲なのに、歌う人が変わるとここまで世界が変わるのか……!」という聴き比べの面白さを、わが家のエピソードと共にご紹介します。
家族の鼻歌から始まった、「ちょっとした勘違い」
ある日、リビングで妻と息子がご機嫌に「Feeling Good」を口ずさんでいました。
それを聞いた夫が、
「あれ、その曲って……」と反応すると、妻がちょっとドヤ顔で答えます。

え、『Feeling Good』だよ。マイケル・ブーブレさんって歌手が歌ってるやつ。
洋楽好きなあなたでも知らないの?
しかし、夫の脳内に浮かんでいたのは、全く別のアーティストの名前でした。

(これ、ニーナ・シモンじゃないの?)
そう、夫が昔から愛聴している「Feeling Good」は、後世のアーティストたちに決定的な影響を与えた、あのニーナ・シモン(Nina Simone)の名演です。
自宅には彼女のアルバムも数枚あり、初めて聴いたときは、その圧倒的な歌の上手さと、「生命そのものが歌っている」かのような剥き出しの迫力に衝撃を受けました。
それ以来、彼女の音楽の虜なのです。
「マイケル・ブーブレ版」と「ニーナ・シモン版」。
同じ曲なのに、歌う人が変わるとガラッと雰囲気が変わる。
ここからわが家のちょっとした聴き比べ大会が始まりました。
登場曲に「フィーリング・グッド」を選んだのは大谷選手ではなく…?
そもそも、なぜ大谷選手はこの曲を登場曲に選んだのか。
「大谷選手、まさかニーナ・シモンの音楽や思想の背景まで知ってて選んでるの!?」
と夫は勝手にテンションが上がっていたのですが、のちにマイケル・ブーブレ本人のインタビューで裏話が明かされました。
なんと、この曲のチョイスは奥様の真美子さんだったそう。
それを知ったとき、わが家では「選曲のセンス渋すぎない…?」と妙に感心してしまいました。
球場の空気を一気にブチ上げるこの曲を選ぶとは…、元プロアスリートであるだけでなく、音楽の引き出しの深さにも驚かされる、見事なチョイスです。
実際に聴き比べてみると、全く違う世界が広がる
「この曲のどこが好きなの?」と妻に聞いてみると、返ってきたのはこんな言葉でした。

すごいやつが登場する!って感じでカッコいいから!
妻の言う通り、マイケル・ブーブレ版には抜群のスタイリッシュさと華やかさがあります。
イントロの静けさから、背後で鳴るブラスやストリングスのドラマチックな響きも含めて、まさに「大谷選手が打席に向かう瞬間のワクワク感」にこれ以上なくマッチしています。
一方で、マイケル・ブーブレ版をはじめ多くのアーティストがカバーする際のベースとなった、ニーナ・シモンの名演を聴いてみると……これが、全然違うんです。
もっと生々しくて、聴いているこっちの背筋がピンと伸びるような、強烈なエネルギーが伝わってきます。
それもそのはず、ニーナ・シモンは1960年代の公民権運動の時代に、社会の不条理や差別に対して音楽で真っ向から声を上げ続けた伝説的な存在。
彼女の歌う「Feeling Good」には、単なるハッピーな意味だけじゃなく、「自分の人生を取り戻すんだ」というような、底知れない力強さが込められています。
(ちなみに、あのドラマチックなアレンジの土台を作ったのは、1960年代の天才アレンジャー、ハル・ムーニー。歴史を見るとさらに味わい深い!)
野球を見ていただけなのに、音楽の奥深さにハマる
夫がニーナ・シモンを知ったのはまったく別のきっかけでしたが、今回のことで思いました。
音楽との出会いなんて、どこからでもいい。
- ドジャースの試合を見ていて、あの登場曲が気になったから
- 大谷選手の登場曲がとにかくカッコよかったから
- マイケル・ブーブレのカバーが気に入ったから
きっかけは何であれ、「この曲いいな」と思ったその勢いで、楽曲のルーツをのぞいてみるのは最高に楽しい時間です。
野球を見ていただけの週末が、まさかの1960年代のソウル・ジャズの深みへと連れていかれる。
そんな小さな音楽の旅、みなさんも試してみませんか?
「Feeling Good」の世界を自宅で味わうならこの名盤
気になった方は、ぜひ手にとって聴き比べてみてくださいね。
1. マイケル・ブーブレで華やかにテンションを上げる
洗練されたビッグバンド・ジャズと抜群の歌声で最高にハッピーになれる、マイケル・ブーブレの代表作。
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※ 在庫状況や価格は各ショップにてご確認ください。
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2. ニーナ・シモンの圧倒的な名演に触れる
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3. 【夫の推し】さらに深くニーナ・シモンの世界に浸るなら
夫が20年近く愛聴している、人生のベスト級ライヴ盤。
(海外での原題は『’Nuff Said!』、日本盤の邦題は『オン・ステージ』として親しまれています。)
歌の上手さを超越した「生命や存在そのものが歌っている」ような圧倒的表現力に雷を受けたような一枚です。
ジャズやブルーズを横断する強力なバンドのグルーヴや彼女自身の力強いピアノも最高。
1968年4月4日にキング牧師が暗殺されたわずか3日後、彼の死を悼んで急遽作られた「Why? (The King of Love Is Dead)」なども収録されており、こうした音楽の背景を知ると、登場曲の選曲の奥深さまで感じられてしまいます。
グルーヴの良さが際立つ「Ain’t Got No, I Got Life」も収録された、夫イチオシのアルバムです。
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