キッチンのごちゃつきを解消する結論は、壁の色に馴染ませた「壁付けの棚」にありました。
「醤油や塩コショウ、爪楊枝。これらはすぐに手が届く場所に置いておきたいけど、出しっぱなしにすると邪魔になるし、生活感も出てしまう…」
そんなキッチンの風景を「仕方ないこと」と半分諦めていたのですが、久しぶりに実家に帰った時のこと。

これを見てみろ。
…と、父が自慢げに見せてきたのが、キッチンの壁に自作した特製ラックでした。
夕食前、ダイニング側からはサッと手を伸ばして食卓塩を取り、キッチン側では母が迷わず砂糖のキャニスターを取り出す。
その流れるような動線を見て、「これは便利!」と思わず唸りました。
今回は、DIY歴50年の父が手がけた「壁と同化する棚」の製作事例と、そこから学んだ暮らしの知恵をご紹介します。

この記事は、こんな方におすすめです!
- 調味料を出し入れするアクション数を減らすコツを知りたい方
- キッチンカウンターの上を常に何もない状態(ゼロベース)に保ちたい方
- 使い勝手の良い自分仕様の棚のヒントを探している方
「浮かせる」収納がもたらす3つのメリット
父が目をつけたのは、キッチンとダイニングの両側から手が届くカウンターの壁面でした。

なぜ「置く」のではなく「カウンターから浮かせた壁付け」にしたのか。
父が語る理由は3つ。
- カウンター掃除のハードルが下がる: カウンター上に物がないため、台拭きでサッと一拭きするだけで掃除が完了します。
- デッドスペースの有効活用: 棚の下に一時的に小皿を置くなど、限られた作業スペースを広く使えます。
- 「見せる」と「隠す」の共存: ダイニング側からは棚の中身が見えにくい一方、キッチン側からは何がどこにあるか、残量まで一目瞭然。
サイズの「黄金比」と材料リスト
棚の全体的なサイズは、縦600mm、横340mm、奥行き150mm前後。

幅を既設の上棚と揃えることで、出っぱり感を緩和してスッキリ見えるようにしたよ。

設計のこだわり:段ごとに奥行きを変える
父のサイズ設計には、使い勝手を高めるための「逆ピラミッド型」のこだわりがありました。
棚板を3段設けており、それぞれ奥行きを下段100mm、中段120mm、上段160mmと変えています。

上段より下段の奥行きを浅くして、手元の作業の邪魔にならないようにした。
その具体的なサイズがこちらです。
| 段 | 奥行き | 収納するものの例 |
| 上段 | 150mm | 砂糖・塩のストック、ふりかけの買い置き |
| 中段 | 120mm | 中サイズの調味料ボトル、オイル類 |
| 下段 | 100mm | 食卓塩、七味、爪楊枝などの小さな瓶 |
【参考】今回の棚の材料
参考に、今回の棚を作るために用意した材料です。
わが家(実家)の寸法に合わせているため、設置場所や棚板の数に合わせて調整が必要ですが、「奥行きを段ごとに変える」ための具体的な寸法を記録しておきます。
「壁と同じ色」で圧迫感を消す
材料はホームセンターで手に入る一般的な木材ですが、父がこだわった点は「壁と同じ色にペイントすること」。

色は好みだけど、壁の色に合わせるのが無難。
水性塗料で壁の色に合わせて白く塗ることで、棚が壁の一部のように見え、圧迫感を感じにくくなっています。

「いかにも棚を付けました」っていう主張が抑えられて、さりげなく暮らしに馴染んでる!…気がする。
失敗を恐れず「日々改善」
父の棚は、一度作って終わりではありませんでした。
ふきん掛けの追加
利便性を求めて横壁に設置。高さ調整のために何度も付け外しを繰り返したそうです。
計量カップは取り外し
一時は計量カップも壁に取り付けたそうですが、「ふきんに当たって不評だったから」と取り外したそうです。
失敗した時のリペア
父は「失敗は直せばいい」と言います。
配置を変えて壁が穴だらけになっても、ホームセンターで買える白い目地シール(補修材)で埋めてしまえば、白ペンキの壁ならどこに穴があったか分からなくなります。


手作りだから、多少の傷は苦にならないよ。
【重要】安全を守るための下地確認
棚の落下を防ぐため、わが家では壁の裏にある「下地(柱)」への固定を徹底しています。
音で確認
ネジを打つ場所を軽く叩き、硬い「コンコン」という音がする場所(下地がある場所)を特定しました。軽い音がする空洞部分は絶対に避けるのが鉄則です。
道具の活用
初心者の場合は、「下地探しピン」やセンサーを使用し、確実に柱がある場所を特定することを強くおすすめします。
壁の材質や棚の重量を十分に吟味し、強度が確保できる場所を慎重に選んで施工することが、長く安全に使うためのポイントです。
まとめ:暮らしを自分の手で整える喜び
最後に、今回の記事のポイントはこちら!
- 視覚の工夫:壁と同色の白で塗り、収納の存在感を消してスッキリ見せる。
- 独自のサイズ:奥行きを段ごとに変え、使い勝手と圧迫感のなさを両立。
- 改善の精神:「失敗は直せばいい」の心で、家族の使い勝手に合わせてパーツを引き算する。
ちょっとした不便を見つけると、すぐに道具を持ち出して改善する父。
日々改善を繰り返すうちに多少の傷はつきますが、自分の手で暮らしをラクに整えていくことに充実感があるそうです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。



